矯正治療について

外科的矯正治療

外科的矯正治療とは

通常、成人の矯正治療は、成長し終わったあごの中に歯がきちんと並ぶように治療を行いますが、上あごや下あごが極端に前に出ていたり、左右に歪んでいたりすると、きれいに並べても上下の歯ならびがきれいにかみ合いません。
そのような場合は、外科手術によってあごの骨を正しい位置へ移動させることと、矯正治療によって歯の凸凹を治し、上下の歯がきちんとかみ合うようにすることを組み合わせる『外科的矯正治療』によって治療を行います。
外科的矯正治療は、保険治療が適用される矯正治療では数少ない治療法で、治療費(自己負担分)が通常の矯正治療よりも安いことが特長です。
手術は矯正治療によって、歯の凸凹や歯列のゆがみを治した後に、大学病院等で全身麻酔下で行われます。入院期間は1週間以上、必要な場合が多く、そのため、高校生や大学生の場合は夏休みや春休みの期間を利用して手術を行うことが多いです。

外科的矯正治療とは

外科的矯正治療の対象


上下のあごの骨が前後・左右などに極端にずれていて、精密検査の結果、かみ合わせの不正が骨格のずれであると認められる場合、外科的矯正治療の対象となります。 外科的矯正治療の精密検査は、厳しい設備基準を満たし、届け出を行った保険医療機関でのみ行うことができます。(日本矯正歯科学会HP参照 http://www.jos.gr.jp/facility/

外科的矯正治療の流れ

① 初診相談

かみ合わせや見た目など、お悩みの点を詳しく伺ったのち、患者さんに対し想定される矯正治療の内容、手術を含めた治療の概要についてのご説明をさせていただきます。

初診相談
② 精密検査・診断

上下のあごの位置やかみ合わせの不正について調べるため、お顔やお口の中の写真、レントゲン写真、咀しゃく運動検査、歯型をとって精密検査を行い、患者さん一人一人に最適な治療計画を外科手術の担当病院と連携して立案し、診断を行っています。

精密検査・診断
③ 術前矯正治療

メタルブラケットを用いた矯正治療によって、手術した時に上下の歯ならびがきちんとかみ合うよう、あごの中に歯を並べてゆきます。凸凹が大きくてあごの中に歯が入りきらない場合は、抜歯をして歯ならびを整えます。
術前矯正治療の期間は通常1~1.5年程度ですが、抜歯の有無、上下の歯ならびのずれにより前後します。

術前矯正治療
④ 外科手術

入院設備のある病院で全身麻酔にて外科手術を行います。手術後1週間~3週間程度入院し、あごの骨が固定されたのを確認後、退院して仕上げの矯正治療を行います。

外科手術
⑤ 術後矯正治療

手術にて移動した歯ならびを、上下の歯がきちんとかみ合うように矯正治療によって仕上げて行きます(術後矯正治療)。
術後矯正治療は約1年程度ですが、手術時のあごの移動した距離や誤差、元に戻る力の強弱により期間は前後します。

術後矯正治療

治療費


保険適用の治療であるため、保険改定によって毎年治療費は変動しますが、矯正治療の自己負担額が約20万円で、外科手術の自己負担額が約25万円(手術内容により前後あり)となります。
入院費用を含めた外科手術については高額療養費制度の適用となるため、自己負担額は10万円程度になることもあり、その場合、トータルでの治療費の自己負担額は約30万円程度となります。

高額療養費制度


1か月あたりの医療費が高額となった場合に、自己負担額に上限が設けられる制度で、保険組合に申請を行った後、上限を超えた分の費用が後日支払われる制度です。
自己負担額の上限は所得により異なります。申請期間は2年間で、保険組合によっては上限を超える分の医療費を無利息で貸し出す制度がある場合もあります。詳しくはご加入の保険組合にお問い合わせください。

よくある質問

成長期のお子さんの場合、あごの骨も成長するため、成長力を利用して骨格のずれを治せる場合があります。成長を利用した矯正治療は保険適用にはなりません(一部の先天異常を除く)が、治療が可能かどうか、一度専門医にご相談することをおすすめします。

A

上下のあごのずれや歪みの程度によっては、矯正治療だけで治せる場合があります。
矯正治療だけの治療では保険適用にはなりません(一部の先天異常を除く)が、治療が可能かどうか、初診相談をご利用ください。

A

保険適用の外科的矯正治療を行うためには、あごの骨のずれや歪みが、かみ合わせが悪い原因であるかどうか精密検査を行うことが必要です。適用かどうか、初診相談をご利用ください。

A