医院のブログ

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2017/10/06

歯を抜かない矯正と口もと

こんにちは。院長の内海です。

この間まで真夏の陽気が続いていましたが、彼岸が過ぎあっという間に秋の気配を感じるようになりました。大分市内でも田畑のほとりのあちらこちらに彼岸花が咲いていて、鮮やかな紅色が日々の疲れを癒してくれます。

さて、矯正をご希望になる方は何かしらのお悩みがあり治療をされるのですが、お悩みの点として「口元が出ている」という方も多くいらっしゃいます。

そのような場合、くちびるなどの口元が前に出っ張っているかどうかを調べるため、『E-line(エステティックライン)』と呼ばれる線を用いて判定を行います。

E-lineとは横顔の写真に、鼻先からあご先まで真っ直ぐにを直線を引いた基準線です。上くちびるがE-lineと一致、下くちびるがE-lineより約1mm程度出ているくらいが、おおよそ美しい口元の目安となり、これより大幅にくちびるが出ている場合は、専門的にも口元の突出が認められることになります。

口元の突出の原因は人によって様々ですが、日本人の多くは上下のあごの骨が小さいため、あご先が引っ込んでおり、口元が出ているのが目立ちやすいです。加えて、歯が並ぶ土台となるあごの骨が小さいために、上下の前歯が前に飛び出た結果、くちびるが前歯に押されていることが多く見られます。

このような場合、上下の前歯を後ろに下げることで口元を改善することができますが、前歯の後ろには小臼歯や大臼歯と呼ばれる奥歯があり、前歯を後ろに下げるためには奥歯が邪魔をしてしまうため、多くの場合ではどこかの歯を抜歯する必要が生じます。

そのため、結論としては『口元を下げる≒抜歯が必要』となることが多くなってしまうのです。しかし一概には言えませんが、抜歯して前歯を後ろに倒した分、上下の前歯のかみ合わせの角度が良好となり、全体のかみ合わせが健康になることも多くあります。

同じことが、お子さまの矯正治療においても言えます。でこぼこの歯ならびを無理やり並べてしまうと、結果として前歯が前に飛び出ることで口元が出てしまうことがあるため、抜歯するか歯を抜かないで並べるかは慎重に診断した上で行う必要があり、専門的な診断力が必要となります。

当院では無料矯正相談を行っていますので、お悩みの際はぜひご連絡ください。お待ちしております。